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イースジムは、ポケモンセンターから歩いてすぐの場所にあった。早速挑戦しようと、サヤは扉に手をかけるが……
「……あれ?」
もう一度、扉を押したり引いたりするが、一向に開く気配はない。
「なんでだろ……すいませーん!」
今度は、扉を叩き大きな声で呼ぶが、やはり反応はない。
「留守か?」
レンが呟くと、ジムに向かって男性が一人歩いてきた。
「あの、ちょっといいですか?」
サヤは男性を呼び止める。
「はい」
「ここのジムに挑戦しにきたのですが……」
「ジムリーダーは今、別の場所にいらっしゃいます。ポケモンスクールの講師を兼任していますから」
「ポケモンスクール?」
サヤにとって初めて聞く名前だった。
「ポケモンスクールは、6歳以上の子供が通う事ができる、一種の学校だ。主にポケモンについての学習をすると聞いた覚えがある」
行ってみるか?とレンが尋ねると、サヤはちょっと嫌そうな顔をする。
「学校とか勉強って嫌いなんだよ……行ったら勉強するんでしょ?」
「ジムリーダーに会いにきたと言えばいい。こんな場所で待つよりは、よっぽど賢明な判断だと思うが?」
「そうね……分かった。ポケモンスクールはどの辺ですか?」
「ここから真っ直ぐ行って、1つ目の交差点を右です」
「分かりました。じゃあ行こ!」
こうして二人は、ポケモンスクールへと向かった。
「つまり、ポケモンバトルにおいて状態異常にするということは、戦況変えかねない事になる。状態異常とは一般的に……」
「流石ポケモンスクール……すごい人の数ね」
「だな。あれで授業を受けるとなると、かなり窮屈だろうな」
二人は、教室の外から中の様子を見ていた。
「今話してるのが、ジムリーダーの人?」
「受付の説明からすると、そうなるだろ」
今教壇に上がっているのは、白衣を着て、眼鏡をかけた、いかにも学者といった感じの男性だ。
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