310人が本棚に入れています
本棚に追加
/177ページ
「リーフィアって……確かイーブイの進化系だよね?」
「あぁ、さっき奪われたポケモンを取り戻した時にいたんだ。ボールに入りたがってたからゲットした。さてリーフィア、まずは日本晴れ!」
「リフィッ!」
何やら、窓から差し込む日の光が増したような気がする。そして徐々に、グレイシアが凍らせた床も元に戻っていく。
「じわじわと痛め付けてやる……ドーミラー!鬼火!」
ドーミラーが青白い炎を放つも、リーフィアは平気な顔をしている。
「何っ!?」
「リーフィアの特性、リーフガードによって日差しが強くなっている時、リーフィアは状態異常にならない!続けてリーフブレード!」
「フィ!」
リーフィアはドーミラーのいる高さまで跳躍し、尻尾で相手を切り裂く
「ド……ミ……」
「ドーミラー!何やってる!草タイプの技は今ひとつじゃないか!」
「いや、急所を捉えたんだ」
「なっ!!」
「例え効果が薄い技でも、急所に当たればタイプの有利不利は消え、更に威力も上がる。そしてリーフィアが使ったリーフブレードは急所に当たりやすい技だ」
ドーミラーはリーフブレードを食らい地面に落ち、そのまま動かなくなった。
「チェックメイト……だな」
「チィ……戻れドーミラー!」
レイヴンはドーミラーを戻すと、2、3歩後退りし、モンスターボールとはまた違うボールのようなものを取り出し、地面に投げつけた。刹那、大量の煙が通路に充満した。
「何これ!?」
「煙玉か!」
「今回は俺の負けにしてやる……だが次に会った時には覚悟しとくんだなぁ……あばよ!」
しばらくして煙が晴れると、既にそこにはレイヴンはいなかった。
「逃げられたか……まぁ、ポケモンも無事に救出できたし、良しとするか。それに、コリンクの治療もしなきゃな」
「うん……」
頷き、レンが階段を降りるのを待つ。ふと心配そうに腕の中のコリンクを見る。コリンクは今は眠っているだけだが、もしあの時レンが来なかったら……
「私が……私が強くならなきゃ……」
コリンクを抱きしめ、改めて決意を固める。
最初のコメントを投稿しよう!