その名はチームファウスト

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「リーフィアって……確かイーブイの進化系だよね?」 「あぁ、さっき奪われたポケモンを取り戻した時にいたんだ。ボールに入りたがってたからゲットした。さてリーフィア、まずは日本晴れ!」 「リフィッ!」 何やら、窓から差し込む日の光が増したような気がする。そして徐々に、グレイシアが凍らせた床も元に戻っていく。 「じわじわと痛め付けてやる……ドーミラー!鬼火!」 ドーミラーが青白い炎を放つも、リーフィアは平気な顔をしている。 「何っ!?」 「リーフィアの特性、リーフガードによって日差しが強くなっている時、リーフィアは状態異常にならない!続けてリーフブレード!」 「フィ!」 リーフィアはドーミラーのいる高さまで跳躍し、尻尾で相手を切り裂く 「ド……ミ……」 「ドーミラー!何やってる!草タイプの技は今ひとつじゃないか!」 「いや、急所を捉えたんだ」 「なっ!!」 「例え効果が薄い技でも、急所に当たればタイプの有利不利は消え、更に威力も上がる。そしてリーフィアが使ったリーフブレードは急所に当たりやすい技だ」 ドーミラーはリーフブレードを食らい地面に落ち、そのまま動かなくなった。 「チェックメイト……だな」 「チィ……戻れドーミラー!」 レイヴンはドーミラーを戻すと、2、3歩後退りし、モンスターボールとはまた違うボールのようなものを取り出し、地面に投げつけた。刹那、大量の煙が通路に充満した。 「何これ!?」 「煙玉か!」 「今回は俺の負けにしてやる……だが次に会った時には覚悟しとくんだなぁ……あばよ!」 しばらくして煙が晴れると、既にそこにはレイヴンはいなかった。 「逃げられたか……まぁ、ポケモンも無事に救出できたし、良しとするか。それに、コリンクの治療もしなきゃな」 「うん……」 頷き、レンが階段を降りるのを待つ。ふと心配そうに腕の中のコリンクを見る。コリンクは今は眠っているだけだが、もしあの時レンが来なかったら…… 「私が……私が強くならなきゃ……」 コリンクを抱きしめ、改めて決意を固める。
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