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「おい雷火、あれ…」
エデンが俺の名前を呼んで前方を指差した。
「ぬーん?」
俺はやる気のない声で返事してエデンが示す先を凝視しようとして…
「あ、俺、眼鏡かけないと見えないや」
「ネタはいいからさっさと掛けろ」
俺が眼鏡を掛けている間に、エデンと池田丸は冷装備を構えていた。
「あぁー、なるほど」
このご時世、ただの一人旅なら珍しくはないが、街道を全力疾走する少女というのはなかなかお目にかかれない。
街着ではなく旅装束だから、家出だのなんだのという話ではなさそうだが……。
「雷火、何やってんだ?」
「ヒッチハイク」
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