街道にて、少女駆ける

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あちらも勝負がついたようだった。 「く……俺たち『三羽ハギス』の精鋭をものともしない……とは」 「つえぇ……じゃねーか……」 エデンと池田丸が相手をしていた男達が膝をおり、ばたばたと街道脇に崩れ落ちた。 ちなみに、俺の相手をしていた男はトリケラトプスが視界に映らない場所まで転がしていった。 「致命傷を与えたわけじゃないし、街も近いからここらへんに棄てておけばいいだろう」 「誰かが拾う?」 「雷火、コイツらは捨て猫じゃないんだから……」 ともかく、一段落したところで少女に事情を訊ねようと振り返ると……。 「あれれ?」 既に、少女の姿はどこにも無かった。
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