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学校へ急いで行くと、まだまだ始業式迄時間があった。
走って来た為か、私達は汗だくになっていた。
そんなに暑くは無い筈だが、服の枚数の性かな?
「ちょっと早く来すぎたみたいだね。美佳」
「ごめん。ファイ」
私はファイに謝った。
ファイは別に咎めてる訳じゃ無いのは分かってるけど、謝らないといけないんだよね多分。
「良いよ。それよりもクラス発表見に行こう」
ファイがそう言うので私達二人はクラス発表を見に行った。
風が吹く度に、桜が空に舞い踊り、地面に落ちる。
綺麗だよねえ。
入り口下足室の前のドアに長々とクラスと生徒名が、つらつらと書かれた紙が、目立つ様に貼られていた。
私達はAから探すと私の名前は直ぐ見つけられた。
「えーと私は、Aクラスだね。ファイは?」
「僕もAクラスだよ。さあ、教室まで一緒に行こう」
ファイはそう言い、私は頷く。
そこから少し戻り、正門正面の職員・来客者専用の入り口から入る。
スリッパを鞄から出し、靴に換えて履き、正面の階段を上る。
四階につくと、私の不注意で下り様とする少年とぶつかってしまった。
「ご、ごめんね。大丈夫だった?」
「大丈夫だから良いよ……別に……」
少年はそれだけ言うと走って行ってしまった。
身長はあまり高くなく、制服は高等部の物とは僅かに違う。
「あの男の子って中学生かな?」
「多分ね。此処は、中学校もあるから」
「ふーん、そうなんだ」
中身のある会話はそれっきりで、後はとりとめのない話をしながら、クラスへ向かった。
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