第一章 始まり

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入学式が終わり、クラス内での挨拶等々も終わり私達は神社への帰路に、ついていた。 日は高く、昼近くである事が何となく分かる。 お腹も僅かに鳴り始めている。 うーお腹空いた…… 「美佳は、クラブには入らないの?」 「入んない……と思う」 「どうして?」 ファイは不思議そうな顔をして聞いてきた。 「今まで通り神社の手伝いしなくちゃなんないからね。だって私巫女さんだし……」 「そっか……」 気まずい雰囲気になってしまった。 「それに……」 「どうしたの、美佳?」 「ううん、何でもない」 そんな話をしていると、別れ道まで来た。 右に行けば市街地の方に行く。 「あっ、私本屋行きたいからファイ先帰ってて!!」 私はファイの方を振り返らずに走り出した。 まるでファイから逃げ出すみたいに…… 私はファイが見えなくなると、走る速度を落とし歩き出す。 隠しておくしかない恋心。 しかし、時々隠しきれなくなってしまう。 私は、ファイに助けてもらった。 精神がまいっていた時に彼の暖かさがどれ程助かった事か…… いっそのこと打ち明けちゃえば楽になるのかな……?
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