第二章 氷水龍覚醒!!

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私はひたすら逃げていた。 でも、化け物は私の思っていたよりも速くて、直ぐ追い付かれた。 「お前遅いな。本当に龍か?」 さっきも言った龍とは何なのさー!! しかし、その言葉を気にしている余裕など私には無いらしい。 敵が目の前にいる。 それだけでもう足は動かなくなってしまった。 動いて…… 動いてよっ……!! 「まあ良いか。殺しちまえば一緒だよな」 化け物は大きなカマキリのような手を振り上げながら、そう言った。 腕の体側から出ている鎌は周りの夕日を反射して、鈍く輝いている。 嫌だ!! 殺されるなんて絶対に…… 嫌だ!! 強く強く心の中で願う。 『目覚めの時は来た……』 頭の中で聞こえた声は、男らしく低い声の持ち主。 今までの女の子の高い声とは比べる迄もなく、別人の声だ。 しかし、女の子の声もだけど、今の男性の声も凄く懐かしい。 聞いた事は無い筈なのに…… どうして? 謎を深く考える間もなく、その声が聞こえた瞬間、私の体が光に包まれた。 いったいどうなってるのかな……?
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