失った記憶

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入ってきたのは、医師であろう男性と、先ほど出て行った女性、見知らぬ男性と自分より十歳くらい年下であろう少女だった。 「こんにちは、春香さん。私は、稲倉と言うんだ。気分はどうだい?」 最初に口を開いたのは、先生だった。 「はい、気分はとてもいいです。でも稲倉先生、誰かと間違っていませんか?私は春香という名前じゃありませんよ。」 先生に答えつつも、疑問を口にした。
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