失った記憶

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先生は、自分の体をずらして後ろにいた三人を見た。 女の人は泣き崩れいて、男の人はそれを支えていた。少女は何も言わずにじっと私を見つめていた。 この人たちが私の家族。そう言われてもすぐに信じることなどできない。 先生は私の方に向き直り言った。 「今すぐに信じることは難しいだろうけど、間違いなく君の家族だよ。 とりあえず目が覚めましたので、もう安心です。ご家族は、今日のところは自宅の方でゆっくり休んでください。 話は、後日致しましょう。」
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