幻想入りって、こんな感じなようで全然違うんだよな~

5/5
前へ
/125ページ
次へ
洞窟を出た。 その先に、一人の女性がいた。 シャナではないようだ。 「あなたは、誰?」 澄んだ声だった。 「俺はアズサって言うんだ。」 「違う。」 「は?」 女性は、自分の言った言葉を思い出し、言葉的に意味が伝わらなかったことを結論づけ、言い直した。 「あなたは、ここの人?」「いや、違う」 女性は、少し考えた。 「そう………じゃあ、あなたは、今日、ここに来た?」 「ああ」 女性は、喜びの表情を見せた。 「じゃあ、あなたは【時の人】なのね」 「時のひ………ん?」 急に、視界がボヤけてきた。 女性の声が、微かに耳に届く 「あな―を、お連―しま―あ―方の下―――」 まぶたが重くなり、視界は完全に遮られた。
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加