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待つこと数分
ガチャッ
教会の片隅にあった、まったく存在を感じさせない扉から、一人の男性がでてきた。少し年がいっているのか、白髪が多い。だが、背筋は伸びていて、年齢相応の老いは見られないのであろう。
「お待たせしました。」
この一言で、神父と分かった。
「いえ」
神父は一拍置き
「早速なのですが、あなたは【時の人】です。」
「【時の人】?何それ新しいエロゲー?」
「いえ、違います。【時の人】とは」
神父はくだらない部分を軽く否定し、重要な部分の説明を初めた。
「【次元跳躍"タイムジャンプ"】をして、この世界にやってこられた方のことです。つまり、あなた」
「次元?」
「あなたのいた世界と、この世界は、ズレているのですよ。経緯度が同じでも。」
「ようするに、異世界なんだよな?」
「そうとも言います。」
アズサは、更に追求した。
「何で、俺に会おうとした?」
神父は、深刻な表情を浮かばせ、口をあけた。
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