1234人が本棚に入れています
本棚に追加
「ハハハハ」
早紀は苦笑しながら神楽を見た。
「まぁ、いいや。早紀さん。今日はお友達の結婚式でしょ」
「エッ?ええ、そうだけど」
「祐紀くん。どうするの?」
神楽は申し訳なさそうに聞く。
早紀は笑顔だった。
「もちろん。連れていきますよ」
「ゴメンね。私が見てあげられれば、一番いいんだけど」
「ううん。神楽ちゃんはいつも祐紀に良くしてくれてる。これ以上は悪いよ」
早紀は笑いながら言った。
そこにテクテクと走ってくる子供がいた。
「噂をすれば、だね」
早紀が言うと子供は早紀に向かってまっしぐらに走って来た。
早紀は子供の脇を掴むと子供を抱き上げる。
「どうしたの?祐紀」
早紀が聞くと祐紀は目をクリクリさせながら首を傾けた。
「ママ、おでかけわ」
祐紀は早紀に聞いた。
早紀は「もう少し待っててね」と言った。
祐紀は早紀の腕の中が落ち着くのか
コックリと頷くだけだった。
「神楽ちゃん。時間、大丈夫?」
と早紀が聞くと神楽は思い出した様に「ヤバッ」と言いながら走り出した。
「いってきます!!早紀さん、祐紀」
と言い残して
最初のコメントを投稿しよう!