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「祐紀。お出かけの準備しようか」
「うん」
早紀が祐紀に言うと祐紀は頷いた。
早紀は黒いドレスを着て上から白いコートを羽織った。
祐紀もしっかりとオシャレをして出かける準備は整った。
ロビー
「夏妃さん?」
早紀はテレビを見る初老に向かって言った。
初老は早紀の方を見ると嬉しそうな表情をした
「早紀さんは和服も似合うけどドレスも似合うね。若い子にしては珍しいね」
「そんな事ないです」
「祐紀もちゃんとオシャレして、カッコイイね」
夏妃が祐紀に言うと祐紀は照れたのか早紀の後ろに隠れてしまった。
「夏妃さん。申し訳ないんですが」
「ええ。いってらっしゃい。たまには羽を伸ばさないとね」
夏妃は笑顔で送り出してくれた。
「それじゃあ、いってきます」
早紀と祐紀は手を繋いで家を出た。
電車の中
揺られる事、二時間
懐かしい?風景が広がり始めた。
〈久しぶりだな。この町に来るのも〉
早紀は一人で昔の事を思い返すのだった。
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