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「キャァァ!!」
女子の叫び声だ。
気分が最高潮に成っている祐には聞こえていないようだが・・・・・
時は待ってはくれない。
ガシッ!!
と腕を掴まれて祐は脚をようやく止めた。
『ん?なんだ?』
祐は腕にくっついている人を見る。
「た、助けてください」
そこには祐より僅かに背の低い女子がいた。
しかも、美人。
長く艶やかな淡いピンク色の髪
目はサファイアの様に輝いていた(見たこと無いけど)
『助けてって?』
祐は彼女の後ろを見た。
すると、見るからに怪しい男子が猛ダッシュで近付いてきた。
『なぁぁぁにぃぃぃ』
祐は彼女の手を掴むと走って逃げた。
祐達は校門を通り過ぎて走り去った。
しばらく走り、振り返ると後ろには誰もいなかった。
『助かった』
祐は腕時計を見ると8:00と出ていた。
《やっちまった。高校初日に遅刻しちまった》
祐は目から涙を流しながら廃人のように来た道を戻った。
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