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入学式は案外と簡単に終わった
というよりも、理事長挨拶が省かれていた。
理由は「喋っても生徒の半分も聞かないから」だそうだ
まぁ、確かにそうだろうが・・・・・・いいのか?
祐と長里は入学式で喋るうちにドンドンと仲を深めた。
「祐は寮生活なのか?」
長里が聞いてきた。
祐は頷いた。
『近くにも学校はあったんだけど。子供の頃から、高校になったら一人暮らしするって決めてたんだ』
祐は長里に向かって笑った。
そこに
「ねぇ?」
祐に向かって誰かが話し掛けてきた。
『ん?・・・・・・・ゲッ』
祐は声の方を見ると口から声がこぼれた。
祐の目の前には今朝の女子が立っていた。
「何よ、その嫌そうな反応は」
女子は祐を睨むと祐は視線を横に泳がせた。
『いやぁ~なんでも、ないよ』
「これはこれは、鳳凰宮 麻奈美様、では無いですか」
長里が言うと彼女は明らかに不機嫌な態度を取った。
麻奈美と呼ばれた女子は祐の手を取ると何処かに向かった。
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