第三章~幸せ~

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「二人で、何話してるんですか?」 準備を整えた志弦が戻ってきたようだ。 「何でもないよ」 「?」 「帰ろう、志弦」 「ぅん。彩ちゃん、また明日ね」               「は~い、気を付けんだよ」 通り過ぎる二人。 その足は、前へ前へと進んでいる。                                               (一歩一歩、確実に歩んでいるその両足みたいに…ずっと、二人がいられたら良いのに…)                                               彩華は、ホッとしたような…何かを見守るような表情で教室のドアから二人を見送った。
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