第一章~初めてのラブレター~

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『先輩を初めて見つけたのは、雪の舞い散る学校の校庭でした。先輩は、まるで子供みたいに無邪気で…。雪が、寒くて冷たいモノだなんて感じさせない程……笑顔で。 私は、アナタに恋をしました。     アナタが、好きです』                                                                                                                                                        私の、渡せないままのラブレターは、今も鞄の奥底で眠っています。 書いたのは、ずいぶん前なのに…未だに渡せないでいる手紙。 アナタに手渡すだけで、この想いは伝わるのに…そのたった一つの勇気がなくて…。 ごめんね          こんなにも不器用で――。 ごめんね          こんなにも臆病で――。                                                                       ……………ごめんね。
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