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俺はあの野郎が大嫌いだった。まぁ過去形だから今は嫌いじゃねぇがな。
俺とあの野郎が初めて会ったのは黒い大地の上だった。その大地からはものすごい熱気が漂ってきて、俺のハートを包む殻は見事に割れてしまった。その時初めてあの野郎に会ったのさ。
奴は凄まじい熱気にびびるでもなく、ただただそこにいた。その熱気を自分の力に変えているようにも見えた。そのクールに見えて心の中は熱いぜって感じがいけ好かなくて俺はそいつが嫌いになった。
でも俺と奴の距離は少しずつ近づいて行き、遂には触れ合った。奴と大地の熱さに俺の体はみるみる固まっていった。俺の肌は白くなり黄色いハートも少しずつ固くなっていた。
……俺と奴の出会いはこんな感じだったのさ。
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