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「うあああああぁぁぁぁぁ」
「ハァ、ハァ、ハァ、」
かなりの汗が流れる中荒い呼吸を整えるために深く息を吸う、ゆっくりと吐き出し状況を理解する。
見慣れたベットに自分の部屋にいる、屋外は薄暗い程度でもうすぐ日が昇るであろうということが分かる。
時計を見てみると5時を少し過ぎたところだった。
「何だったんだあれは本当に夢なのか?」
僕は生々しく頭に残っている少女の姿と青年の殺された映像と悲鳴に混乱していた。
気持ちを切り替えベットから出て汗で濡れたシャツを脱ぎ部屋の洗面台のでタオルを濡らして体をふく。
「今日は魔力器官開封の儀式があるけど早朝修練は止めたくないからな」
僕は新しいシャツを着て上着を羽織り部屋の壁に立て掛けてある剣を取り部屋を出て庭の隅を目指す。
上着を脱ぎ剣を近くの木に立てかけストレッチを始める、体が暖まってきた頃に立てかけておいた剣を握る。
素振りから初め形に沿って剣を振るう5歳には見えない剣捌きで形を決めていく、
一通りやった頃には日が昇っていた、上着の所まで行って時計をだし時間を確認すると7時だった。
部屋に戻ってシャワーを浴びれば朝食にちょうどいい時間だったので部屋にもどる。
部屋に戻りシャワーで汗を流し上がって体を拭こうと横目で鏡を見た瞬間自分が夢でみた女の子のように髪が白金に見えた。
「えっ」
思わず声を出した、恐る恐る鏡を見てみると普段と変わらない自分の銀髪が写っていた。
「ふぅ、びっくりした」
何事もなかったかのように体を拭き服を着る。
部屋に入りソファーで寛いでいると、ノックの音が聞こえてメイドさんが朝食の準備が整いましたと呼びに来た。
身だしなみを整えメイドさんと朝食の席に向かう。
ドアを潜ると父と母と妹達が席に付いていた。
僕の部屋は一番離れているので何時も到着するのは最後だ。
「おはようございます父上母上」
「おはようユナ、ノエル」
両親と妹達に挨拶をする。
「おはようレイ」
「おはよう昨日はちゃんと眠れたかしら?」
「はいよく眠れました母上」
悪い夢だった事を隠すように笑顔で答える。
「おはようございますお兄様」
何時ものように声を揃えて妹達は返してくれる。
食事が終わった後父が今日の予定に付いて話す。
「魔力開封の儀式は10時から始める呼びに行くから部屋で待っていてくれ」
「はい、父上」
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