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「こ、これは……」
姉が机の上に広げた物それは写真だった、だが普通の写真ではない、俺といろんな女性がレストランに入るところや普段使っているアパートに入る瞬間が収められた写真だった。
「この写真……国中にばら撒いちゃうよ!」
満面の笑みで宣言する姉は圧倒的な力を持った魔王にしか見えなかった、そして魔王は俺に人生の終焉を告げている。
「私の可愛いレイ君がこんなにも不純に成っていただなんて、私悲しいわ」
(何時の間に写真なんか撮られたんだ……まったく気づかなかったぞ……てかこの写真をばら撒かれたら俺の人生は確実に終わる……)
冷や汗が流れる、今目の前にある写真は、特定の女性とだけ写ってる物ならまだマシだったが、不特定多数の女性と写っているものだ、自業自得、身から出た錆とはまさにこの事である。
「学園に通ってくれるなら写真はばら撒かないわ、そして卒業したらネガと一緒に渡す、どう素晴しい条件じゃない?」
姉は魔王の笑みを浮かべ写真をヒラヒラと閃かしていた。
「全身全霊を掛けて学校に行かせて頂きます!」
負けた、完膚なきまでに打ちのめされた。
「明日の朝10時くらいまでにミストリース学園の学園長室に行ってね!」
「分かりましたであります!」
「そうそう、ネガはミルカさんの所だからネガを奪って卒業しないなんて事はできないからね」
それを聞いて俺は真っ白に燃え尽きた。
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