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しかし、せっかく縋った蜘蛛の糸も、充の転校から、
2週間が経ったこの日、
プッツリと切れることになる…
「よぉ―…なかなか遊んでくれなかったんで、寂しかったぜ‥」
遂に放課後、充が捕まった。
この日に限って、充は悠然と行動していた。
まさに捕まえてくれと言わんばかりに…
いくら、休み時間毎に調教しても逃げていた充に、
羽生達のフラストレーションは、積もりに積り、
それは、校舎裏で爆発した…
ゴッ…ガッ…
殴る…蹴る…
格闘技ゴッコなど、比では無い…
そして、イジメランクはAになる…
「てめぇ、こんだけ手間掛けさせたんだ…慰謝料用意しろよ…」
顔以外は全て殴られ、
恐らく内出血だらけであろう体を
引きずるように、体を起こさせながら、
羽生が続けた。
「金だよ!金ッ!!10万でも足りねぇなぁっ!!」
…
暫く間があって、充はか細い声で、答えた。
「少し‥時間を下さい…10万も‥だと、親に相談しないと…
使い道は絶対、言わないので‥時間を下さい…」
…と、…
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