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充から嶋田が離れ、
あたかもそれを目撃してない
タイミングで出て行くことにした。
「お待たせ!」
と、息が上がったフリを交え、
充に駆け寄ると、
充は、あたかもただそこで待っていた延長上かの如く、
「行こうか…」
と、何気なく言い、
自分の家へと招待をしてくれた。
少し、そんな充の二面性に
怖さを覚える。
程なく、昔ながらの団地街が見え、
充の向かうままに
その中の一室へと誘引された。
その一室の中の一部屋は、
雑然としているが、
且つどこに何があるかが
充には分かっている…
と言った仕様だ。
「まぁ、座れよ。」
充が言った。
僕は座りながら、
本棚に並んでいる
心理学系の本の多さに目を奪われていた。
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