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時は文久三年…
京のとある家の朝の光景。
今日も心地良い静けさが…
トトトトトトトトッ
「ふぁあ……
朝は苦手ですー…」
…あるはずもなく、いつもながらの朝を迎える。
「……………」
「ん…?
……………あっ」
まだ大人の階段を上りかけているのかどこかあどけない、その顔を廊下へと向ければよく知る少年が。
「…あっ
じゃないですよ!!
毎朝毎朝…何危ないもん飛ばしてるんですか!
早く助けて!!!」
詳しい説明をすれば、朝から危ないものとは、
先ほどまで気持ち良さそうに寝ていた音妃 千夏(オトヒメチナツ)
が、彼女を起こそうと部屋に来た
門下生の健太郎(ケンタロウ)の気配を感じ、健太郎に向かって投げつけた苦無の事だ。
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