女子高生リンチのはじまり

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エリナが言い終ると、エリナ以外の女子高生達9人が静かに動き出した。 女子達は三人一組になって、男子一人一人を取り囲んだ。 武田は震える声で 「え?り、リンチって何だよ」 と言った。 金髪茶髪ギャル三人に囲まれると、凄い迫力があり、男子達は恐くて膝が震えてきた。 男子は女子に囲まれると萎縮してしまい何もできない性質を持っている。 逆らう事も逃げる事も不可能だった。 さっきまでの強気は微塵も残ってなかった。 ただ、女子達が恐かった。 「な、何するんだよ!止めろよ!」 たまり兼ねて武田が声を発する。 男子達を取り囲むギャル達との距離が近い。 ほとんど息がかかるほどまで接近してきている。 男子達は恐怖で心臓が破裂しそうになっていた。 エリナが沈黙を引き裂いた 「リィンチィ開ぃ始ぃ」 いきなり両側の女子高生が男子達の腕を掴むと、二人がかりで彼等を固定してしまった。 男子達はもがき、振りほどこうとしたが、女子達の力は強く、外すどころか、ビクともしない。 エリナが無表情のまま 「バァカぁ。逃げられねぇよぉ」 と笑った。 男子達は 「止めろ!離せ!」 と叫んだが、女子達は笑いながら、彼等の耳元で 「ぁれぇぇ?男子なのに、女子からぁ逃げられなぃの?」 「男だろ?少しは抵抗してみろやぁ」 「ぁ?それで力入れてるつもり?」 「男子ぃ、ひ弱ぃ」 「早く、男のパワーを見せてよぉ」 「こぃつ、腰引けてやんの」 「男子は貧弱だから、ゥチらのリンチに堪えられんくて、死ぬじゃなぃの?」 などと馬鹿にした。 武田を捕まえているのは金髪ギャルのミカとアイドル系アキナの二人だ。 彼の目の前には、巨漢サリナがいた。 サリナが左手で武田の顎を掴んだ。 武田が息を呑んだ。 次の瞬間、サリナの右手が唸りをあげて、武田の頬に、ビンタを炸裂させた。 サリナの剛碗に、武田は、吹っ飛びそうになったが、女子二人に固定されているので逃げられない。 あまりの威力に意識が吹っ飛びそうだった。
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