乱闘

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叙々に真中が力負けしてきた。 クミが力を強めてきたらしい。 真中の膝がガタガタ震えてきた。 真中の腕はクミに圧倒されて、彼の肩に着いてしまっている。 クミが、さらに力を込めてきた。 真中の腰が砕けてきた。真中のカラダが段々と下がり始めた。 真中の顔は、クミの小山のように盛り上がった胸のあたりまで落ちてきていた。 クミの胸は凄まじく発達していて、彼女の制服を突き破りそうな状態だった。 クミは余裕で声をかけてきた 「ぁ?お前、本気?ァタシまだ全然本気じゃなぃよぉ。 少しは抵抗しろよ、力ねぇの」 と言いながら鼻で笑った。 彼女は完全に真中を見下していた。 真中はクミの顔を見る余裕もなく、答えることもできなかった。 何で? 何で力で女子に勝てないの? 男子なのに。 そんなの可笑しいじゃん! ありえんじゃん! と泣きが入った。 クミはさらにギアを上げた。 圧力が増した。 真中の腕が、背骨が、腰が、膝が悲鳴をあげ始めた。 これ以上の圧力は全く耐えられない。 クミが 「女子に負けちゃうよぉ。悔しぃ?女子に負けちゃうの、悔しぃ?」 と馬鹿にしながら笑った。 真中は 嫌だ、女子に負けたくない。 腕力で女子に負けたら、明日から学校に来れない。 嫌だぁ! 女子にだけは負けたくない! と半泣き状態になった。 すると突然クミが力を抜いた。 何が起こったか分からずキョトンとした真中の股間を、背後からリサが、おもいっきり蹴り上げた。 「ぎゃあぁぁぁ!」 真中は絶叫をあげてその場に崩れ落ちた。 クミとリサの笑い声を聞きながら、今までに経験したことがない股間の痛みに、うち震えながら彼の意識は遠退いて行った。
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