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井上は、ユキナと対峙していた。
すると、後方で見物していたルナとマユミがやってきて、囲まれてしまった。
ユキナは金髪不良少女。
ルナは茶髪で、身長がクラス一低く、ロリ系で可愛い。
井上の一番のお気に入りだ。
彼女と喧嘩する気はない。
マユミも茶髪で、顔はロリ、ふっくら癒し系だ。
おそらくルナとマユミは騒ぐだけで実際には何もしてこないだろう。
ユキナをちょっと、お仕置きしてやれば三人とも降参するはず。
ユキナは不良と言っても女だから楽勝だ。
井上は軽くユキナ屈服させ、ルナからも好かれようと思っていた。
彼はユキナを捕まえようとして手を伸ばした。
押さえ付けて、謝らせるつもりだ。
しかし、俊敏なユキナは軽くかわし、逆に眼にも止まらぬ早さのビンタを井上の頬に叩き込んできた。
「ォラ!」
あまりの痛さに井上の動きが止まった。
と同時にユキナの前蹴りが井上の腹に炸裂した。
これもかなりきいた。
が、井上は前屈みになりながらユキナの制服をやっと掴んだ。
井上は男の腕力で抑えつけてやる!
とばかりに力を込めた。
「離せバァカ」
しかし、ユキナはいとも簡単に井上の手を払うと、素早い往復ビンタを叩き込み、井上の髪を両手でを掴むと、彼の腹に膝を入れた。
凄まじい痛みに井上は、ユキナから逃げようとした。
しかし、ユキナの腕力は思いのほか強く井上がどんなに暴れても、手を離さず、さらに二、三発、膝蹴りを入れた。
「バァカぁ。逃がさねぇよ」
呻く井上の顔に往復ビンタを叩き込み、また、膝を蹴り込んだ。
流れるような動きだ。
ユキナは恐ろしく喧嘩慣れしていた。
井上は何も出来ずうずくまった。
な、なんで?なんでユキナに敵わないの?
どうして、何もできないの?
ユキナは井上の髪を掴むと彼を無理矢理立たせ、往復ビンタを叩き込み、腹部に蹴りを入れた。
井上は再びうずくまってしまった。もう、彼に喧嘩する意欲はなくなっていた。
井上の力ではユキナに勝てない。
女子の方が、男子より、
バネがある。
体力がある。
総てにおいて上回っている。
ルナとマユミが井上の両腕を掴むと、彼を立たせた。
二人とも笑顔だった。
正面にいたユキナが井上の股間をおもいっきり蹴り上げた。
井上も絶叫を上げ崩れ落ちた。
「男子ぃ、歯ごたぇなさすぎ」
ユキナの吐き捨てるような言葉の中で井上は意識を失っていった。
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