生徒会会則第十条

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「虎ノ介。お前と薫の分、それから鳥雅のもここに運べ」 「かしこまりました」と虎ノ介は頭を下げ、「おれの分はおれが持ってくる、と。で、ふたばは荒木薫のを……あれ? 鳥雅は?」  ギクリとして俯く亜弥を尻目に、虎ノ介は「自分で持ってこさせようと思ったのに」と部屋を見回す。 「お部屋にいるのでは?」とふたば。 「まあいいや。とりあえず、ふたばは荒木薫のを持ってきてよ。おれ、自分の取りに行きがてら探してみる」  言いながら虎ノ介は立ち上がり、戸に向かう。  失礼しました、と膝をつき、虎ノ介は顔を上げて、キッと薫を睨んだ。 「おれは謝らねーから」  ぴしゃり。  襖が閉まり、皇士郎と薫は顔を見合わせて苦笑いした。
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