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亜紀は紙切れを開いた。
それは、野村からの亜紀への手紙だった。
【亜紀ちゃんへ。
突然手紙なんて、ごめんね。メールも出来るんだけど、なんとなく、手紙にしました。
亜紀ちゃんが今から何をしようとしてるのか、詳しくはわからないけど、なんだかとても嫌な予感がするんだ。
こんな時に病室で寝ている事しか出来ないなんて、本当に最悪だよ。
いきなりだけど、俺は、亜紀ちゃんが好きです。
だから守りたいし、支えたい。助けたい。
俺が、亜紀ちゃんを助けに行く。
俺が退院したら、亜紀ちゃんに正式に告白するから、少し待っててください。
必ず亜紀ちゃんを守るから。】
亜紀「これ…」
南「野村はそれを書いて、外に出ようとしたんだと思う…」
亜紀「…あたしのせいだ…」
南「…亜紀」
亜紀「あたしのっ…あたしのせいでっ…野村…く…うっ…うあぁぁぁん…」
亜紀は泣き崩れた。
目覚める気配の無い野村を抱きしめながら、亜紀は枯れる程泣いた。
南は、ただその光景を見守る事しか出来なかった。
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