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きらきら光る、二人の目の前に広がる大きなプール。
太陽の光が水面に反射して眩しい。
「オレ着替えてくるから、七海は日焼けしない場所探しとけー」
悠一はウインク一つして、部室の中に入っていった。
「七海は水泳好きだよなー。そんな好きなら水泳部入ればいいのに。」
部活が終わって、自転車で二人乗りしてると、後ろに乗っていた悠一が葵の背中で口を開いた。
「別に水泳が好きって訳じゃねーよ。なんつーか、きらきらしてる水面を見るのが好きっつーかさ」
悠一が乗っている場所からは葵の表情は見えなかったが、声色からして優しい表情をしているのがわかった。
「そっかー。確かに綺麗だもんな」
その痛みに気付かない振りをして二人は夕暮れの空の下、自転車で坂を下っていった。
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