『そして出会いは訪れる』

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 闇色の少女は楽しそうに佇んでいた。背もたれのついた椅子にふん反り返るかのように座っているのに、どこか気品を感じさせるその姿は、まるで人を惑わす悪魔のよう。  ルシエィド=トゥルートーカー。『埋葬機関』、第六番戦鬼。それがルシエ。   「前の街で狩りつくしたから」    それに対するはカグラ。異様な雰囲気を放ってるルシエに全く憶する事無く堂々としている。そこはやはり師弟か。   「……なぁ、ルシエ。聞きたい事があるんだ」   「フフ、なぁに?」   「ルシエはどれくらいココにいたんだ?」    その言葉に、ルシエは人差し指を顎に当てて少しの間思案する。   「そうねぇ……3週間、いや1ヶ月ってトコかしら」   「長っ! ……ってそうじゃなくて、都合良いか……じゃぁ、その間……巨大な『昏きもの』の気配、感じなかった?」    いつの間にか、カグラはルシエの目の前まで歩み寄っていた。その表情は、真剣そのもの。  そんなカグラを見て、   「ウフフ、そんな真面目になっちゃって。どうしたの、カグラ」   「……知りたいんだ。頼む、答えてくれ!」    慌てるカグラを見てひとしきりクスクス笑った後、ルシエは口を開いた。
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