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ゼツキ=マテイル=キルウィザード。『埋葬機関』第七番戦鬼。そして、ルシエの契約鬼。紛れもない、『昏きもの』である。
「最近暴れなさスギだぜ……寝るしかやる事がねぇ」
「仕方無いわ。私達が出向く程の依頼が来ないのよ」
これまたつまらなそうに、ルシエは目の前の――さっき唯一飛ばさなかった――テーブルに置いてあった紅茶を啜った。と、そこに。
「まだ、いるかわかるか?」
カグラが、割り込んだ。
「ん? どういう意味だ、カグラ」
「その『四大霊鬼』は、まだこの街にいるのを……知りたい」
明らかに、カグラの様子が変わっていた。異常な程手に汗をかき、その表情は凍り付いたかのように青白くなっていた。何が息苦しいのか、呼吸まで荒くなっている。何より、全身が震えていた。
「……どうしたんだよ、カグラ」
「お願いだ! 教えてくれ! どうなんだ!」
何故か、カグラは必死になっている。その理由をわかっているフェイは、部屋の隅で静かに溜め息をついた。
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