『そして出会いは訪れる』

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「酷いよ、ランス。問答無用で雷なんて。僕なんかした?」    半分泣きながらロウは訴えるが、ランスは頑として不機嫌なまま。   「フンだ。ロウの馬鹿、分からず屋、ニブチン」    ずっとそんな事を呟き続けるランス。どう対応したら全然わからず、ロウは1人あたふたしていた。  ……のだが、突然。   「ロウ、フウコ、行くよ」    唐突にランスが言う。その表情はさっきまでとは打って変わって真面目なものだった。   「え~、何で?」    あくまで能天気なフウコが不思議そうに尋ねるが、   「いいから。とにかく行くよ」    明確に答えずにランスは歩き出した。   「何処に?」    いつもよりトーンを落としたロウ。真剣さを読み取ったのだろう。   「人気の無い場所。でも、着くまでは普通にしてて」   「……わかった」   「うん」    ランスの言葉を受けて、2人とも肩の力を抜く。言われた通り自然に見えるようとしたフウコは、   「早く行こう~」    再びロウの腕にしがみついた。   「それはダメェェ!!」    そしてまた再び、雷撃がロウに直撃したのであった。
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