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「ぐぅっ!?」
瞬間、ランスの首が締まる。見えない何かに掴まれたかのように、ギリギリと締まっていく。
「これは……ワイ、ヤー!?」
「御名答。気付いた所でもう遅いがな」
よく見れば、カグラの持つ剣、それと投げた剣の柄尻が、注意してもほとんど見えない艶消しの硬質ワイヤーで繋がっていた。
だいぶ余裕を持って二剣をつないでいたが、ボタンが押されると巻き取られるコードの如くピンと張り詰め、ランスの首に巻き付いたのだ。
「こんなの……雷で――」
「動くな。変な動きをしたらその時点で首を撥ねてやる。質問にだけ答えれば、答えによるが……まぁ殺しはしねぇ」
勝ち誇ったような笑顔で、カグラは言う。
「力づくで、訊けばいいんだったな?」
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