『偽者使い』

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 途端に、ピタリと雷撃が止む。   「ロウ! ……キミ……もう許さないよ……」   「許さないんならどうだってんだ。今度こそ色々と訊かせて貰うぜ」   「無理よ」    カグラの言葉を否定するランス。ロウを人質にとられているのに、その表情は余裕。笑みさえ携えている。   「無理、だと? テメェコイツがどうなっても――」    カグラの言葉を遮って、ランスは呟く。   「エリク、お願い」   「御意」    何処かからそんな答えが聞こえたかと思えば、カグラの目の前に老人が出現していた。   「なっ、何――」    驚く間も無く、手の剣が叩き落とされ、ロウを奪っていった。一瞬の早業である。   「しまった……使い魔か!」   「今頃気付いた?」    そんな言葉を放つランスの隣にはロウレニスとさっきの老人。老人の腕にはフウコまでいた。   「ハッ、テメェも大概強ぇなぁ……」   「どうも。じゃ、覚悟はいい?」    ランスの手に、紅い雷。対するカグラは、丸腰。今から剣を拾っていたんじゃ、その間に撃たれるのが目に見えている。  そう思い至ったカグラのとった行動は。
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