其之一

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「貴女は何処から来たんですか?返答次第によっては斬ります」 ニッコリと笑いながら、物騒なことを言う総司さん。 「何処からと言われましてもねぇ・・・・・・」 考え事をしているときに、親指を顎にあてるのは華魅の癖。 「華魅、ここに来た時の記憶がないですよ」 無意識に飛び降りて、気がついたらここにいた。 そういえば、華魅が一体どうやって現れたのか知らない。 「あぁ、それは橘さんがいきなり土方さんの上に降ってきたんですよ」 「・・・・・・・・・・・・」 だから土方さんは刺々しかったんですね? 不可抗力とはいえ・・・・・・。 「・・・・・・ごめんなさい」 頭を下げれば、土方さんは鼻で笑い飛ばした。 華魅はムッとしたけれど、グッと堪えた。 「・・・・・・。・・・・・・目を開けたら飛び降りていた」 「・・・・・・は?」 その言葉に、土方さんも総司さんも首を傾げた。 「何処から来た、の答えです。華魅、空から降ってきたみたいですね」 真面目にそう言えば、土方さんはくわえていたキセルを落とし、総司さんはポカンと口を開けていた。 たった今、土方さんがキセルをくわえていたことに気付いたのは仕方がない。 怖くて直視できなかったんだから。
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