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「ここは・・・・・・」
男の人が何か言いかけたとき、襖が勢いよく開いた。
その先には、何やら目つきの悪い男の人が立っていた。
・・・・・・正直、怖い。
「起きたか」
ジロリと睨まれ、華魅は縮こまる。
この人、放つオーラが刺々しい。
「土方さん、この子面白いですよ」
「あ?」
華魅のパニックをそっちのけで、二人で話しだしてしまった。
「いきなり起きたかと思うと、『ここは天国ですか?』って言ったんですよ!・・・・・・ぷくく」
「はぁ?」
土方と呼ばれた方の男は、再び華魅を見る。
ビクッと肩が持ち上がった。
この人なら、視線で人が殺せる気がする・・・・・・。
「で、てめぇは何者なんだ?」
華魅を見下して言うのは、土方と呼ばれた人。
「た、た、橘・・・・・・華魅です・・・・・・」
怖い怖い怖い怖い!
視線で殺される!!
「へぇ!凄い名前ですね!」
「総司黙ってろ!おい、てめぇ、名前を聞いてるわけじゃねぇんだよ。・・・・・・・・・・・・間者か?」
・・・・・・かんじゃ?
え、嘘。ここ病院だったの?
いや、でも、こんな怖い人が医者なわけがない!
「え、あの、その・・・・・・」
もう、意味が分からない。
パニック。ひたすらパニック。
「ハッキリしやがれ!」
土方と呼ばれた人の怒鳴り声と共に、華魅の瞳から涙が零れる。
「なんで・・・・・・そんな怒鳴られなきゃならないの・・・・・・?」
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