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「えぇぇぇぇぇぇ!?」
思わず叫んでしまった。
「うるせぇ!」
土方さんに一括され、またもや華魅は肩を跳ねさせた。
「だって、だって・・・・・・」
華魅がまたパニックに陥っていると、土方さんはまだ華魅を疑っているらしい。
当然といえば当然だけど。
「てめぇはどっから来やがったんだ?」
「え・・・・・・」
ど、どう答えればいいんだろう・・・・・・。
というか、この人が土方歳三!?
確かに、確かに・・・・・・。
「鬼・・・・・・」
「あぁん?」
こ、小声で言ったのに聞こえたのか!地獄耳!!
「えっと、その、えー・・・・・・」
答えられるわけがない。
だけど、答えなきゃいけない。
「土方さん、橘さん怖がってますよ?それじゃあ答えられるものも答えられませんよ」
総司さんが助け舟を出してくれた。
た、助かった・・・・・・!
「で、どこから来たんですか?」
総司さんはニッコリと笑って聞いてきた。
でも、それでも答えるわけにはいかなくて・・・・・・。
「・・・・・・あれ?」
「あ?」
不意に総司さんが目を丸くした。
土方さんも眉をひそめている。
「え?」
不思議に思って俯くと、ポタリと赤い液体が落ちた。
「あ、鼻血」
総司さんみたいな綺麗な人、初めて見たからかな。
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