好きなのに

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「…俺には、 童顔がどうとか聞こえたんだけど」 いつもとは違う 低い迫力のある声で言われれば、 俺は涙目になりながら謝るしかない 「…っ、すい、ませ…」 「何?」 ぐぐ…、と俺の顔を 無理に先輩の顔に近付ける先輩 もう キスしてしまうんじゃないか、という距離 「ご、ごめん…なさい」 「聞こえねぇよ」 半泣き状態な俺に 先輩はさらに低い声で俺を 追い詰める 「童顔?俺、それほど童顔じゃないと思うんだけどなぁ」 「…ぅ、すいませ…」 「じゃぁ何か? 俺が童顔だから かっこいい高井先輩のが良いってか? 顔の問題かよ」 俺が高井先輩を好きになったのは 顔だけじゃない それを説明したいのだが、 あまりに怖くて言葉が喉につまる .
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