1066人が本棚に入れています
本棚に追加
「っぅあ!!」
本当は立ち入り禁止の学校の屋上で、
一人 ねっ転がりながら空を眺めていると
高井がぬっと顔を出して来て 思わず変な声を出す
「はは、予想以上の反応!」
「な、なな…、何スか!俺に用でもあるんスか!?」
肩を揺らして びくびくしながら高井に問う
すると、高井は「いや、別に」とだけ答えて
俺の隣に座った。
「前の怪我、大丈夫かー」
「……まあ」
「もう喧嘩すんなよー」
「………」
「いや…別に、お前のこと心配してとかじゃねーから…な!?」
「………」
俺のこと、大分 心配してくれたんだなー…
お礼を言おうとするが、なかなか素直に 言えないもので
「え、…えと…あの」
「は?」
「せ、先輩……あの、あ…」
「あ…?」
「あり…あ…、…ありがいますよ……」
やっぱ駄目だ。
恥ずかしくてとてもじゃないけど、言えない
やっぱヤメだ、別に礼なんか言わなくても…
「…は……?礼が言いたいなら素直に言えばいいのに」
.
最初のコメントを投稿しよう!