二人の 過去

11/18
前へ
/450ページ
次へ
「………っ!!ち、ちが…違うッスよ!」 いきなり図星をつかれた為、必死に否定するが 顔真っ赤なせいで 否定しても無駄だった 「そんな顔赤くされて否定されても…」 「……ー…」 俺は恥ずかしさに 高井から背を向けてうつ向いた 「そうスネんな、可愛い奴め」 ぐしゃぐしゃ と髪を触られれば、俺は心地良さに目を細めた 「…なあ、七瀬……」 「何スか…」 「お前…煙草吸ってんの…?」 「………」 煙草を吸いはじめたらなかなかやめられない、 それは確かにその通りだ と思った 「吸ってないッスよ、そんなもん」 俺は、嘘をついた。 吸ってるなんて言ったら…、和彦先輩が傷付くだろうと思ったから 何も、俺に近寄って話して…気遣ってくれなくても良いのにな…… 「そうか。…七瀬、こっち向け」 「は?何…?」 .
/450ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1066人が本棚に入れています
本棚に追加