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ずっと、
心配してた俺が 馬鹿みたいじゃねーか
「俺はもう、転校するんだ…お前 会えなくなるってのに、全然平気…なんだな」
俺がそう言った時、
金城は 俺の横を通りすぎて一回止まった
「まあな」
ショックを受けた
今まで好きと言ってくれた、金城が嘘みたいに
これ以上ないほど、
冷静な顔付きをしていた
「あ、その転校のことでお前のお父さんに話あんだ。用はそれだけだから、じゃな」
呑気な声を出して
ドアノブに手をかける金城
俺は、あまりの悲しさに
悲痛な顔を浮かべ
気持ちに身を任せて
後ろから 抱きついた
「金城……、何で…何でそんな冷たいんだ?あれだけ好きとかほざいといて 今度は飽きた…?おい……」
不安で仕方がなかった
俺から抱きつけば、またいつもの金城に戻るかなと
淡い期待を抱いていた。
「飽きたもなにも…お前のこと好きじゃねーし」
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