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その声は
とても冷たく、低い
ピクッと俺が反応を示すと、金城は溜め息をついて
俺のことを見た
「離してくんねえ?」
本当に呆れているような
冷酷な目が、俺の瞳を見つめる
俺はそれから目を反らし、
すぐに金城を解放した
「あ…、ごめんな」
そのまま うつ向かなければ、きっと
泣いていたことがバレていただろう
金城はさっさと
俺の部屋のドアを開け、
ギシギシと階段を降りて行ってしまった
「………何なんだよ」
俺はその場に
ヘタリと座り込む
下で、金城と親父の声が聞こえるが
何を話しているのかは分からない
あまりのショックの大きさに、 ただ呆然とした
金城が、俺のこと最初から好きじゃないなんて
からかわれていた、だけなんて…
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