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金城を殴ろうと胸倉を掴んだ俺を、後輩達が必死に止める
金城は呆れた表情で俺を見て、 ポリポリと鼻をかいた
「お前そのぐらいでキレてんじゃねーよ。短気だな」
殴りたい、
今すぐにでもコイツをふっ飛ばしたいのだが
後輩達が俺を取り押さえたので、身動きがとれない
「たっ、高井先輩やめてください!! こんなとこで喧嘩しないで下さい!」
「俺らまで巻きこまれんじゃないですかあー、場所を考えて下さいよォ」
「ゆぅ先輩、言い方がむかつきますそれ」
それでも殴ろうと
拳に力を入れると 金城は俺をチラッと見て
冷たい言葉を吐いた。
「可愛くねー奴。だから嫌いなんだよ」
その言葉にピクッと反応して、 俺の動きが止まる
金城を掴んでいた手の力も弱まった
「…知らないよ、そんなこと……」
気付いたら、涙。
目の前で 一筋の涙を流した俺に、
流石にびっくりして 目を見開く金城。
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