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「親父……!!」
家の玄関の扉を
騒がしく開け、 素早く親父の居るリビングに入る
親父は呑気に
テレビなんか見てて、
イラッときたが、それを押さえて 親父に歩み寄る
「親父……」
もう、迷わない。
俺はそう決めたんだ。
「…何だ?騒がしい」
俺の表情を見て
何事かと だるそうに立ち上がる
俺は強い瞳で
親父を見据えた
「俺、金城が好きなんだ…」
親父はその言葉に
大きく 目を見開くが、
俺は止まらず、喋り出した
「黙っててごめん。金城が俺のこと嫌いでも、避けられてても、やっぱり…好きなんだよ……」
泣くのを堪えて
それを必死に止めるように
一気に喋り出す
「男同士だってのは分かってる、いけないのは分かってる…、でも、人を好きになることは、悪いことなのか……っ?」
親父の前で
こんな話をして、
親父が俺のことどう思うか分からない。
けど、
「俺は、金城が…好きなんだよ……これからも、一生変わらねえ…」
この気持ちは、
伝えておくべきだと思ったから
現実から目を反らさず
しっかりと受けとめて。
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