115人が本棚に入れています
本棚に追加
今ボキには
好きな人がいる
けどそれは
好きになってはいけない人
「つーのさん、つーのさん!」
あ…
雄ちゃん…
上地雄輔
そう、彼がボキの好きな人
『なに?雄ちゃん』
「今度、飲みに行きませんか?」
『ん、いいねぇじゃあノックもいれて…』
「たまにはっ、二人で行きませんか?」
『え?』
いきなり…どーしたの?
なんで、そんな事言うの?
「あ、いや、ノックがイヤだとかじゃなくて;;たまには二人きりで話してみたいなぁなんて…」
…そういう事ね
なんだ
ちょっとでも期待したボキが馬鹿みたい
『あーうん、たまには、ね、二人きりってのもいいか(笑)そうだね、今度行こうか』
「はい!約束ですよ(笑)」
…そんな笑顔見せないでよ
ズルいじゃない
『あ、そうだ雄ちゃん』
「なんすか?」
『はいこれ…あげる、プレゼント』
「プレゼントって…うわぁ、すげー何これ」
『何って…ビー玉;;』
「それはわかってるってばっ;;だからっ!何でこれ光にかざすとビー玉の中にひまわりがうつるんだろって(笑)」
『サァ?けど雄ちゃんにぴったりでしょ?』
黄色のビー玉
光を当てるとその中にひまわりがうつる
ちょっとね
頼んで作ってもらったんだ
…なんて恥ずかしいから言わないけど
「つーのさんありがとう!めちゃくちゃ嬉しい」
『よかった、喜んでくれて…じゃあ俺行くわ』
喜んでくれてるし
いいかな
「あ…わかりました、お疲れ様でしたっ!!」
『お疲れ様ぁ~』
いつも
会話が終わると
なんかさみしくなる
さっきまで心があんなに満たされてたのに
今は…
何かが足りない感じ
いつかボキのこの心が
満たされる事はあるのかな?
好きなんて言えたら一番良いんだけど
気持ち悪いでしょ?
男が男を好きだなんて…
だから…
好きだなんて言えない
言えるわけ無い
だから
ボキの心が満たされることは
無い…と思う
なんか
ダメだな
でも大丈夫
伝えることは出来なくても
一緒にいることはできるから
だから
だから大丈夫
『…さて、お仕事お仕事っと!』
だから…
こんな気持ちは忘れてしまおう
だって
雄ちゃんとボキ
この関係が壊れるよりましでしょ?
最初のコメントを投稿しよう!