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3日前、突然哲也が
『旅行に行こう』と言いだした。
「お前とはどこにも行ったことがなかったよな。
俺の知り合いが岩手にいるから
温泉でもいっしょに入るか。」
「うん、行きたい!楽しみ!」
そう言いながらも、私はその瞬間
・・・・覚悟を決めていた。
そう・・・・・
彼は今『全国指名手配』されている。
(このまま一緒にいれば、いずれ捕まってしまう・・・)
私は自分の財布に100万円を入れた。
(これを現地で哲也に渡して、このお金で1人で逃げてもらおう)
岩手行きの準備を終えて安心したのか
いびきをかくほどにぐっすりと眠っている哲也。
まさか、私の決意を知るよしもない。
彼の腕枕の中で、私もいつのまにか
ウトウトと眠りに入ろうとした。
そのとき
ガッシャーンッ!!!!!
「キャアッ!!!」
「!!」
突然の窓ガラスが砕け散る音に
私たちは目を覚ました。
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