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ベランダの窓ガラスをぶち破り、入りこんできたのは警察だった。
目を覚ました私はとっさに叫び、哲也も目を窓に向けた。
20人もの警察が、私たちのベッドを取り囲む。
「きゃあ!!!」
警官があっという間に哲也の体を押さえつけた。
「ミホ、動くな!両手を布団から出してじっとしていろ!」
無防備だということを相手に示せ、と言いたかったのだろう。
そして私の体をかばうように抱きしめた。
刑事が周辺を探り、何も武器がないことを確認すると、大声で言った。
「8時50分、岡本こと朴哲也、銃刀法違反で逮捕!」
ガチャリとした音が響き
銀色の手錠が、哲也の腕にかけられた。
その光景が、壊れたビデオのように
私の頭の中でスロー再生されていた。
何度も・・・
何度も・・・・・・・
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