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私が父を尊敬しはじめたころから
父と母は、2人きりで会ったりするようになった。
母の働くスナックで仲良さそうに
デュエットしているところを見たこともある。
(もしかして、またみんなで暮らせる日が来るんじゃないかな?)
私は、思い切って提案してみた。
「ねえねえ、2人って、復縁してもいいんじゃない?」
「何言っているの。
ママは、もうバツ2になっている身よ。
今後は誰とも結婚するつもりはないの」
「ママってば、かたくなだなあ・・・。
でもパパは、ママのことはやっぱり愛していて
戻りたい気持ちもあるみたいに見えるよ」
「いや、ミホ。
もちろん、ママのことは大切だ。
でも、俺は今後、女は作っても
誰とも籍は入れないというつもりでやっている。
子どももミホ、お前だけだ。それが、ヤクザってものだ」
そんな2人の生きざまを『かっこいいな』って思っていた。
そして、心のどこかに
『こんな強い絆で結ばれるふたりになりたい』
と思っていたのかもしれない。
そのときは、まだ、わからなかったけど
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