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「店で話かけられても、連絡先は絶対教えるなよ。
『また、ここでお会いしましょうね』って
約束だけして店を出ろ。次の週にまた、その店に行くんだぞ」
「うん。行ってみる」
私は彼の言う通りにして
翌週の同じ曜日、同じ時間、同じ寿司屋に行った。
すると、驚いたことに
先週会ったオジサンが本当に来ていたのだ。
オジサンは私の顔を見て、ニコニコしている。
「お姉ちゃん、また会ったね」
私は、マーちゃんに教えられた通りに答えた。
「またお会いできたのも何かの縁ですね」
「そうだね、僕も嬉しいよ」
「あの、これ私の名刺なんですけど
この店でママやってるんです。
よかったら今度、来てくださいね。では、今日は失礼します」
すべては、マーちゃんの教えてくれた通りになった。
そのオジサンは
ドルチェに来てくれたのだ。
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