ある日の技術部

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[シュッ] ラクス「あらキラ、いらしてたのですか?」 キラ「うん。1人でお茶なんて…カガリでも誘えばよかったのに」 ラクス「いえ、みなさん楽しそうでしたので。…それに考える事もありまして」 キラ「家で何かあった?」 ラクス「いえ、家の方はいたって平和ですわ。この部も随分と賑やかになったと思いまして」 キラ「そうだね。やっぱり人数が増えた方が楽しいし、いつも4人でいる僕たちにはいい刺激だと思うよ」 ラクス「あら、キラもそう思っていたのですね」 キラ「まあね。僕たちって他のみんなからSEEDとか呼ばれて気軽に話し掛けてもらえない事が多いし」 ラクス「そうですわね。いつの間にかそう呼ばれるようになって…」 キラ「なんだかちょっと寂しい気がするけど…逆にその方が安全なのかもね」 ラクス「キラ、昔を思い出しましたか?」 キラ「ちょっと…ね。2人には悪い事しちゃったな」 ラクス「それはキラのせいでも、カガリさんのせいでもありませんわ」 キラ「そう思えたら楽なんだろうけど……僕たちが原因で起こった事には変わらないし」 ラクス「それは……そうですが」 キラ「でも、2人の分までしっかり生きようってカガリとも誓ったんだ。だから悲しんでばかりはいられない」 ラクス「そうですわね。大切なのは今を生きる者がどう生きていくかですもの」 キラ「そうだね。ありがとうラクス」
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